トイレ介助とオムツ交換のコツ 02

新人介護職員さんに読んでほしいブログです。
この記事を読むことによって、いち早く先輩職員さんとの人間関係が構築されます。
この記事は教科書や参考書に載っていない、リアルな老人施設介護の内容を新人職員さんに出来るだけ分かりやすく言語化して記事にしています。
Twitterをやっています。フォローしていただけると泣いて喜びます。

twitter.com



今回はトイレ介助とオムツ交換のコツ 01の続編として記事を書いていきます。

リハパンオムツの選択方法ですがツイッターでこうつぶやきました。
僕は小学生4年の時に盲腸の手術をしました 腹膜炎も併発していたので排泄は3日ほどはベッド上でした 尿器に排尿するのも初めはできなくて苦労しました 便はチリ取りみたいなやつを腰部から突っ込まれました 当然できません その経験からオムツは最終手段として介護職で働いています

上記のように自分の思いをトイレ介助にアウトプットするようにしています。

トイレ介助で身体が重い事や立位保持が難しい利用者や、抵抗や拒否が強い利用者に対して、オムツを当てて時間を見てオムツ交換すればいいや。
上記のような老人介護施設を多々経験してきました。

僕は勤続年数が少なく、色々な介護現場で技術や考えを学びたいという考えから長くて5年位で違う介護施設に転職しています。
最終的に今の施設の考え方が好きなので、働ける限り介護現場で働かしていただき、身体が言う事を聞かなくなったら生活相談員として働かせていただくことを事を施設幹部と話し合い合意に至り、現在に至り職務を遂行しています。

トイレ介助の際、拒否や抵抗が強い利用者は認知症の利用者に多い傾向があるので、なぜトイレに行きたくないのか?トイレに来てくださるような案内は適切にできているか?などをアセスメントとモニタリングを行い実践しています。

身体が重く、立位困難な利用者への対応としては看護師、理学療法士など様々な意見やアドバイスを元にアセスメントとモニタリングを行い、同担ユニットの職員と介助技術を学び、実行していく事でトイレ介助継続に向けて取り組んでいます。

オムツを利用するにあたってアセスメントとモニタリングをした結果、多い理由として
・立位保持が非常に困難である
・トイレ介助を行う事によって体力を消耗し、生活に支障が出る
・座位保持も難しくリクライニング式の車いすを使用している。
・看取り対応になり本人にトイレ介助を行う事によって苦痛を与えることなく穏やかな生活をしていただく
・夜間のみトイレ介助が睡眠の妨げになる場合、多職種合意のもとオムツ対応とする
という結果にたどり着いた利用者をオムツ対応としています。

オムツゼロの考え方について
よく話題になるのがオムツゼロを達成した施設の内情の悲惨さをTwitterで見かける事です。
常にズボンと下着が汚染してしまい、トイレ介助の度に交換しなくてはいけない。
床が尿まみれで尿臭もきつ過ぎる。
など他にもオムツゼロを行ったことによる介護職員への負担は大きくなっていると理解しています。
完全に事業所主体の利用者の尊厳を無視した対応であり、虐待行為に抵触してしまうのでは?
といったツイートを拝見します。
僕の考え方は
・その利用者に合った対応でいい。
・オムツは基本的に最終的な段階で使えばいい
・トイレにて排泄する事は利用者の尊厳を守ると共に身体機能維持にも効果があります。



オムツ対応になった利用者のオムツのサイズは利用者の身体のサイズに合ったオムツを選択する事が必要になります。
尿漏れや、便もれがある利用者はオムツのサイズが合っていないという事が多くみられ、更にオムツの機能にあったオムツの装着がされていない事が原因という事もあります。
パッドの性能や機能や、その利用者あった尿を含む量のパッドがあてられているかいるかをアセスメンとする必要があります。
基本としてオムツもパッドもギャザーをしっかり立てる事が尿漏れを防ぐコツになります。
使用するオムツやパッドの袋に推奨する使用に仕方が必ず書いてあるので使用方法を守りましょう。

時々あるのが2枚あてを行い、上のパッドを破ってしたのパッドにも吸い込んでもらおうとする行為をする職員がいますが、尿がが逆流してしまい、尿道炎や膀胱炎などになるリスクが上がる危険な行為なので絶対に真似しないようにしましょう。
利用者に何かあってからでは手遅れです。
介護の基本として介助の一つずつが利用者の命と連結されている事を理解しながら様々な介助を行いましょう。

オムツいじりのある利用者はオムツの当て方やパッド交換の時間が適切か、パッド交換後しっかり陰部を清拭しているか、オムツかぶれなどの皮膚トラブルがないかなどをアセスメントしていきます。
オムツいじり、弄便<(ろうべん)便いじりの事>をしてしまう利用者に関しては何故オムツを外してしまうのか?何故便いじりをしてしまうのか?を職員で話し合い対応を考えていきます。
老人介護施設ではオムツ採用の際に、便いじりやオムツ外しがな良いようにミトンを手に付けたり、手をベッド柵策などにつなぐ拘束用具を使ったり、つなぎ服を着せたりする事を基本的には禁止しています。
例外として<高齢者虐待防止の基本>といった厚生労働省がまとめた指針において、上記のような拘束用具やつなぎ服やミトンの装着が認められています。
このような事をする場合は事業所を管轄する自治体に届け出る事と、家族に説明をした上での同意文書にサインをしていただく事がが必須条件となります。
更に1週間毎に緊急やむを得ない身体拘束に関する経過観察・再検討記録をカンファレンスで話し合い議事録を残し事業所を管轄する自治体に報告義務が生じます。
このような手続きを踏まずに上記のような、つなぎ服,ミトン装着などは虐待行為にあたるので、最終手段として使用してください。
これを見逃したり、無視したりする事も虐待行為になります。
「そんな事、現場見ないで言わないでくれ」
「だったら、あんたやってみろ」
と言われた事も多々ありますが、正当な手続きをして上で使用する事は認められていますので、全く使ってはいけないと間違った認識で捉えないでもらいたいのが本心です。

更に拘束具などを使用する宣言を自治体に宣言した場合には1日5単位の減算処分があります。
減算処分があるという事は施設に入ってくる助成金などが少なくなり、我々介護職員のお給料、生活に響いてきます。
虐待行為を自治体に届けなかった場合は、厚労省からの緊急監査が入り新規利用者の受け入れを禁止される他、事業所の運営許可も取り消される案件が過去何件も発生しています。
この不正案件が発生・発覚する時は利用者が家族に訴える、家族との面会で不可解な内出血が手首などに見られるといった状況になった時が最も多いでしょう。
更に言えば、このような虐待行為を見ていられなくなり内部告発や辞めていった職員が労基署や自治体に訴え出る事によって発覚する事も多々あります。
転職する際も虐待行為など利用者に対して不正を行っていた施設は報道などで事業所の名前がでてしまいます。
このような虐待行為を行った施設から応募してきた職員の多くが、他の施設に転職する際に不利益をこうむる事は少なくありません

オムツ対応の利用者の取り決めなどをする際は、
必ずこの<高齢者虐待防止の基本>を理解した上でオムツ対応に切り替えていく事が必要です。
御家族に拘束具を使用する説明と同意所には以下のような説明と文章を記載す事が必須です。
利用者本人又は、他の利用者等の生命、又は身体が危険にさらされる可能性が著しく高い

身体拘束その他の行動制限を行う以外に代替する看護・介護方法がない

身体拘束その他の行動制限が一時的である

以下に高齢者虐待防止の基本の代表的な5つの項目を記載しています。
知らなかったでは済まない情報なので読んで理解をしてください。
高齢者虐待防止の基本
身体的虐待:高齢者の身体に外傷が生じ、又は生じるおそれのある暴力を加えること。

介護・世話の放棄・放任:高齢者を衰弱させるような著しい減食、長時間の放置、養護者 以外の同居人による虐待行為の放置など、養護を著しく怠ること。

心理的虐待:高齢者に対する著しい暴言又は著しく拒絶的な対応その他の高齢者に著しい 心理的外傷を与える言動を行うこと。

性的虐待 :高齢者にわいせつな行為をすること又は高齢者をしてわいせつな行為をさせ ること

経済的虐待:養護者又は高齢者の親族が当該高齢者の財産を不当に処分することその他当 該高齢者から不当に財産上の利益を得ること。

厚生労働省高齢者虐待防止の基本としてPDF方式に詳細が記載されています。文中の下線が引いてある所をクリックると厚生労働省の取り決めた高齢者虐待防止の基本のURLを張り付けておきますので是非ご覧ください。

再度トイレ介助の基本の一丁目一番地は、拒否や抵抗が強い利用者は認知症の利用者に多い傾向があるので、なぜトイレに行きたくないのか?トイレに来てくださるような案内は適切にできているか?などをアセスメントとモニタリングを行い実践する事が大切です。

まだまだ排泄介助については記事にしなければならな事が沢山あるので、次回はよくある質問と回答、下痢が起こる原因について深堀していきます。
ご完読ありがとうございました。

一番下のにほんブログ村のバナーをポチっとしていただけると日本中沢山の人にこのブログを見ていたける事ができます。
ご協力お願いします。