燃え尽き症候群になったあなたへ伝えたい事

新人介護職員さんに読んでほしい記事です。
この記事を読むことによって、いち早く先輩職員さんとの人間関係が構築されます。
この記事は教科書や参考書に載っていない、リアルな老人施設介護の内容を新人職員さんに出来るだけ分かりやすく言語化して記事にしています。
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燃え尽き症候群とは読んで字のごとく介護職員として働き、身も心も情熱も燃え尽きてしまい、心身に力が入らくなる事を言います。
一流アスリートや、芸能人の人も燃え尽き症候群だったとカミングアウトされる事が多くなってきたように感じます。
昨今の生活の様式が昭和から平成から令和へと変わって行くにつれ、情報の多さや処理速度(認識速度を速めないといけない事)メディアの多チャンネル化、あまりにも全時代と比べて求められる事が多くなりました。
アイドルグループなどに所属している方を例にしてみると、SNSで自己のブランディングを行い、私生活を知られることなく仕事以外では過ごさないといけない、昔はテレビ、ラジオ、舞台、雑誌などの媒体にて自己のPR活動を行えていましたが、SNSの時代に移り変わり自分からTwitterYouTube、インスタなどへの投稿をしないといけない時代になりました。
大きい事務所などはブランディング戦略を専門に扱っている部門もある事でしょう。
しかし大所帯のメンバーの中でも抜きん出て人気のあるメンバー数名をカバーするので精一杯だと思います。
なので自己PRを自己にて行える事こそが、この令和の時代でバズる要素になってきています。
自己発信能力こそが今の時代に求められている事だと様々なSNSやニュースをみて感じられるのであります。
それでは介護職員もアイドルグループの活動に似たような所が多々あります。
介護の仕事は多職種連携のチームワークによって利用者と家族のニーズをくみとり、施設の仕事に転嫁させていかにといけません。
チーム(施設のフロアやユニット)としての信用も大切ですが、利用者個人との信頼関係(ラポール)を築いていかなくてはなりません。
そして利用者の安全を見守りながら、環境整備や洗濯物を出したり、取り込んだり、たたんで各居室に返したりとその他にも、入浴介助や入浴の際の着脱など書き出したらキリがありません。
職員それぞれの得意分野があると思います、しかし得意分野ばかりを業務にする事はできません。
マルチに何でもできるようになることを運営側は求めてきます。
マルチタスクをこなしていかねばならないのが現状の介護現場ではないでしょうか?
そしてフロアには一人。お風呂も一人で個浴に対応など、とてつもない人員配置の法律というのか取り決めがあり、実際何人もの職員が燃え尽き症候群を発症して辞めていくのを目の当たりにしました。
燃え尽き症候群が発生するきっかけは、新人職員さんの場合は看取りの利用者の介護が終わった時、先輩職員や上司から理不尽な事を決めつけで言われた時。
アイドルグループに所属して燃え尽き症候群になる人と同じような理由です。
何をどう努力しても周りから認められない、どうしたら良いか分からなくなり、これ以上頑張れない。
承認欲求が強いという問題ではなく、
「Aさんは色々やってくれるけど、あなたはなぜできないの?しっかり仕事の事勉強してる?」
など後輩職員に対して上から話してくる人がいるのも事実です。
そのような過度のプレッシャーにさらされる事で、家に帰っても食事を摂る事が出来なくなり、腸の具合が悪くなり下痢を繰り返したり、仕事の事を考えてしまい睡眠もとれなくなり、しまいには布団から出ようとすると過呼吸や動機が発生して立てなくなり…
そのまま休職や退職する事になってしまうのです。

僕もカミングアウトします、燃え尽き症候群になって休職をして復職をして退職して、新しい介護施設に入って再び燃え尽き症候群を発症してと3度以上繰り返しています。
僕は燃え尽き症候群との診断は精神科や心療内科の医師の診断により、うつ状態にあるや、適応障害と同時に診断される事がありました。
1回目の燃え尽き症候群はまだ介護職員になる前に大自動車会社の部品下請けの工場で働いていた時に発症しました。

毎日5:00起床、6:00から工場にてボイラーのスイッチを入れてラインの暖気運転をスタート、昼食休憩は30分で、その後愛知県の工場から取引先の三重県の工場や岐阜県の工場に製品の納品と、新しく加工する製品をトラックに積んで帰ってきます。
製品管理の仕事も兼ねていたので製品が大自動車工場の規格に合っているかをチェックして、次の日のトラック便で持って行ってもらうようにカンバンというものを箱に付け、既定の箱に既定の数を写真通りに入れてパレットというフォークリフトで運びやすいように作られている木の板や、プラスチックの板に乗せて、自社独自のトラック運転手に向けてのカンバンを取り付け
ます。
ここまでの仕事でだいたい18:00を過ぎます。
ラインの稼働状況を見ながらライン設備の保全業務を行います。
ライン作業者からでた不良品の内容などを聞いたり、メモ書きしてくれてある物を見ながらラインのどの部分で異常が発生しているか予測を立て、センサーなどの機器が正常に機能しているか確認をします。
ここまでの仕事で22:00を過ぎます。
それから、各取引先様から来たメールを確認して画僧を撮ったりして返信をしていきます。
必ずその日に来たメールは日をまたがないように24:00までに返信を済ませます。
そしてラインの電源を順番に落としていき、ボイラーのスイッチを落として1:00には帰宅します。
その時は結婚もしており、妻には18:00頃トイレに入りメールをしていました。
「今日も24:00超えそうなので、先に夕飯済ませて寝ててください。洗い物は僕がやるので明日の仕事用のお茶だけ沸かしてもらっても良い?おやすみなさい。」
といった生活が2年続きました。
転職をする際に家から近い、その工場の幹部候補という事で採用されました。
異業種への転職なのでOJTの期間があるのかなと思いきや、前任者が急に辞めてしまったので、初日いきなり地図を見せられ取引先に社長と名刺を持っていき挨拶周りをしました。
お互いに名刺交換をして、次の日から納品や出庫やメール対応を任されました。前残業とあと残業で残業代もかなり多くとても金銭的には豊かでした。
しかし2年後、過度のプレッシャーにさらされる事で、家に帰っても食事を摂る事が出来なくなり、腸の具合が悪くなり下痢を繰り返したり、仕事の事を考えてしまい睡眠もとれなくなり、しまいには布団から出ようとすると過呼吸や動機が発生して立てなくなり…
燃え尽き症候群からの適応障害自律神経失調症うつ病と診断されました。
妻とは仕事ですれ違いが続き、僕が精神疾患になったのを見て離婚を切り出されました。
僕には断る気力もなく、そのまま離婚しました。

しばらく実家で療養して、次の仕事探そうかと精神科の主治医と意見を交わしていた時に、母が介護助手として働く病院が母体の老人保健施設で働く事になりました。
そこで働き始め3か月もしない内に、うつ病は完解しました。
自分でも不思議なほどあっさりと完解してしまってので理由を考えると、僕の初めての老人介護をする事になった施設の取り決めが、以前働いていた工場よりも身体の負担も、心の負担も少なく、職員で助け合い定時で仕事を終わらせて帰るという毎日を過ごしていました。
そういう所から少しずつ眠れるようになり、翌日利用者や職員に合うのが楽しみで、適度な疲れから睡眠の質も良くなり、夜勤も出来るようになってから資格を取る勉強もして生活に希望が持てるようになったのです。

今、燃え尽き症候群うつ病になって休職されている人、退職奨励されている人はまず自分の身を守ってください。
生きていれば絶対いい事あります。
判断能力がないと思うならば、仕事場との窓口を家族や知人にしてもらいましょう。
一番気になるのが生活費の事だと思います。
健康保険に入り、雇用保険を支払っていれば3日以上休養する診断書が出ていれば4日目から傷病手当の申請を行う事でお給料の6割ほどのお金をいただくことができます。
自分の保険証を見て、その保険証に書いてある○○保険協会と傷病手当申請の仕方を見るとだいたいPDF方式で申請書がダウンロードできるようになっていますので、ご自宅にプリンターがあればプリントアウトをして、プリンターが無ければスマホプリントスマッシュというアプリを取得し、各ストレージからプリントスマッシュにデータを移しコンビニ(セブンイレブン、ファミマ、ローソン)のコピー機にプリントスマッシュが対応しているので、コピー機の指示通りに進んでいけば、プリンターが無くてもコンビニで気楽にプリントアウトする事が出来ます。
全国健保という健康保険の団体は全国健康保険協会、傷病手当と検索すると傷病手当の最新の申請用紙がダウンロードできます。
最新の申請書はスキャナで申請用紙の読み取りを行えるようになっているとの事で、申請から書類の確認後、入金までの期間が前よりも効率良く行えるとの事で新しい様式の申請用紙で申請していただきたいとホームページに載っていました。
参考までにリンクを貼っておきます。
全国健康保険協会・傷病手当申請用紙 ←ここをクリックするとホームページに飛べます。

とにかく燃え尽き症候群うつ病と診断されたら診断書を書いていただき、職場にFAXやスキャンや画像撮影してメールで送信しましょう。
それから職場の人と連絡を取り合いましょう。
ご自身の判断能力が低下していると自覚されている場合は、職場に言いくるめられてしまう場合も可能性として十分にあり得ます。
なので家族や友人、知人に代理人となってもらい職場と話し合いをしてください。
職場の窓口担当者も一人に絞ってもらいましょう。
そうしないと必要事項を何度も最初から説明する事になります。
話すのが困難であれば、メールや手紙に状態を書いて郵送するのも一つの手段です。
現在の自分の状態を知ってもらうためにも、なるべく早めに職場の人と連絡を取り合いましょう。
その後の連絡は、精神科などの受診が終わった後などに、まだ休養が必要との事で診断書が出たのでFAXかメールをします。
というくらいの連絡で細々とこちら側から連絡は復職できるような状態になるまではしない方が良いと思います。
復職の際は、自分の仕事の条件と希望をはっきり伝える事が大切です。
精神科や心療内科で復職に向けてリワークプログラムというものを紹介してくれるクリニックや病院もあります。
自分事を客観的に見て、仕事が嫌になる時や、人に対して怒りが沸いてきた時の対処法などをグループで話し合ったり、自分の意見を述べたり、聞いたり人間関係の再構築など復職に向けてサポートしてくれるプログラムをリワークと言います。
心理学や脳トレなどを行い活動意欲を高める効果もあります。
仕事からくる心身の不調の多くは人間関係の崩壊が原因という事も、僕が実際にリワークプログラムに参加して僕を含めプログラムに参加されている皆さんの話を聞いて実感しました。
最初は傷の舐め合いは嫌だなと思っていたのですが、精神疾患の専門家の先生方が組んだプログラムを体験する事によって、自分だけの意見にとらわれることなく様々な意見を聞いたり、知識を得る事が出来るので復職に向けての意欲がリワークプログラムに参加せずに復職していた頃と、参加してから復職した時は復職交渉期から自分の意見をいう事ができて、職場も受け入れてくれました。
精神科や心療内科で行われるリワークプログラムは、急性期~回復期~復職交渉期~復職へと繋げていく事に重点を置いています。
特に急性期~回復期~復職交渉期にまでが一番しんどいですが、心身の体力を付けていくという面からも、
「仕事場というどうしても嫌な所に最低8時間はいないと帰れない所に居なといけないような体力と精神力を付ける」
こういう考えを元にリワークプログラムは考えられているのだそうです。

燃え尽き症候群と向き合っている方は、ここまでの文章を読むのもしんどかったと思います。
いつの日かこの文章がスラスラと読めて、理解できるようになってきたら回復期まで来ていると思います。
回復期の判断基準として、文庫本400ページ程を読めるかどうかを基準にしている精神科専門医師もいると聞きます。
ここまで読んでいただいてありがとうございました。
共に幸せになるために生きていきましょう。