凶器を楽器に持ち替えよう運動 その15

今回はバンドを組んでみたけれど…
をテーマに書いていきます。


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名古屋のメジャーへの登竜門と言われているLIVEハウスのEでレギュラーを務めさせていただくことになりましたが、
とにかくドラムマシンじゃなくてサポートでもいいからドラムを入れてバンドという形にしなさい。
と社長から早速の注文が入ります。

僕達は悩み悩んでPUNKバンドで地元で人気のS君を誘ってみました。
M君は
「やった!!1回あそこのハコで叩いてみたかった!!」
かえって喜ばれる事態にメンバーはこのままサポートじゃなくて正式メンバーになってくれいかな?
と、さらっと言ってみましたが、
「俺のやりたい事は今のバンドでやってる事だから、サポートならやりたい」
の一点張りでした。
何回か練習をしてアレンジを固めようとするのですが、
「俺は感性で叩くからT 君はそれに合わせてきて!!」
…めっちゃ一流ドラマーの発言やないかい!!

メンバーは口があんぐり開いてしまいました。
確かにS君のバンドは毎回ライブハウスを満員にしてしまう位の動員があってお客さんが<箸が転んでも笑う>状態を作っていました。

しかし実際に練習してみるとなかなかの粗さにドラムマシンでずっとやってきた僕達はてんてこ舞いでした…

暗黙の了解でこの1回限りのサポートで…という事はメンバー全員で納得しました。
やっぱりジャンルを超えてしまうと異次元の世界が見えるというのか、どこでどんなオカズを入れてくるかくるか分からないS君のドラムは今思えばサイケデリックな世界を作りたかったのかなぁ?
と考えています。

練習が終わって話す時も演奏って龍みたいなイメージで常にうねってないとブギーしないじゃんね??
となかなかの異次元な会話になりついていくのもやっとでしたが、S君は今も豊橋のライブハウスに新たにバンドを作りとうとう自分の悟りを開いたのか彼にしか叩けないドラムをたたいています。
最高にかっこいいです。

その当時の僕らは何かに縛られるように…
例えばクリックでリズムをしっかりとってカラオケのような演奏でVoに歌いやすいオケを提供するという気持ちでした。

楽しめていなかったと言えばいいのか、どうすれば社長に喜んでもらえるのか思考の方向が間違っていました。
本当はどうすればお客さんが楽しかったと思って帰ってくれるか、その中でどれだけ自分達のエネルギーを好きなように燃やせるかが見なければならない方向性だったと思います。

そうしてS君のサポートしてくれるライブの日が来ました。
リハが終わるとS君がビールをメンバー分買ってきてくれて、
「結局はノリと勢いで突っ走るしかないじゃん!!」
と初めてライブ前にビールを飲みました。
緊張のせいもあるのか360ml缶1本でかなり酔っ払ってしましました。

そして本番を迎えました。
ステージに立つと客席がグルグル回っています。
記憶にあるのは
「あれ?ギターが上手に弾けない…」
とうとう最後までギターのフレーズを間違えまくってとてもライブ本番とは言えない状態の身体でギターを弾き終えました。

その時見たステージの上から見たお客さんは10人程しかいなくて誰もが退屈をしていたライブでした。

ステージが終わり毎回反省会をハコの中でするのですが、
担当のPAさんに
「今日どうしちゃったの?ドラムの子は?あの子に物凄く言いたいことがあるんだけど…」
静かな怒りを感じ取りました。
ただ一人だけ喉の調子が狂うといけないからとビールを飲まなっかったN君が
「この子達、ドラムの子の友達でビール飲むと楽しくなるよって言われてビール飲んでステージに立ったんですよ…」
とすかさず担当のSさんに
「レギュラー決まって3回目のライブで酒飲んでステージに立つなんて10年早いわ!!」
と怒涛の如く説教されました。

とにかく今日のライブは無かったことにして次回ドラムを変えるかドラムマシンに戻すかしてもう1回やり直そう。
と社長にも怒られましたがやり直すチャンスをもらいました。
バンドって難しい…バンドってなんだ?
僕は起きて仕事ををしている時も何をやる時も常にこの事を考えていました。
バンドを組んだけれども…否定されて…これからどうすれば良いの?

…ある時、脳みそがシャキーンと音を立てたように僕に最高のアイデアを引き寄せてくれました。

無料の野外ライブに出てライブを見てもらってからチケットを売ればいいじゃん!!
早速N君にアイデアを伝えました。

次回は…N君とはかせ覚醒する!!
をテーマに書きます。
ご完読ありがとうございました。